東京へ・・・。
午前7時。
野宿をした公園を出る。
自転車で走り抜けたときの風が、妙に心地よかった。
と、そのときに気づく。
T君に東京に行くことを連絡しなくちゃ。
今思えば、T君にどれほどの重圧感があったのか。
そのときの私に考える頭はなかった。
先生に伝えるべきか、言わないでおくべきか。
かなり迷ったと思う。
本当に、T君には謝っても謝りきれない。
「もしもし」
「あ、T君?やっぱりおれ、宇都宮じゃなくて東京行くわ」
「はぁ!?馬鹿じゃねーの?」
「うん・・・・。まぁでも、しゅーへーはそういう人だから」
「・・・で、それはいいけど、先生に行っても良いの?」
「あー、うん。構わんよ。好きに言って~」
「・・・分かった。それじゃあ」
最低だった。
友達の気持ちにもなれず、好き勝手に遠くに行こうとしていた。
そんなことも分からないくらい、そのときの私は、幼かった。
郡山駅前の駐輪場に自転車を置き、切符を買う。
そして、南へと向かう電車に乗った。
電車の中は、通学生でいっぱいだった。
そうか、今日は本当なら学校か。
そういえば、学校のみんな、どうしてるかな。
私のことは心配してくれているだろうか。
ああ、そういえば、合唱の練習どうなったかな。
いや、私なんて、いてもいなくても同じか。
周りでは、何気ない日常の会話があった。
「本当に勉強とかかったりーわ!」
「できるやつほど調子乗るんだべ」
「じゃがりこはまじで神だ!」
「私チーズ嫌いだから無理だわ~」
「やっぱり試験終わった後は落ち着くな~」
友人との会話。
聞くだけで、なんだか懐かしい気持ちになった。
友達も、心配してるのかな。
電車の終点は黒磯駅という、栃木県の駅だった。
黒磯駅に近づくにつれて、乗客は減っていった。
郡山から約1時間半。
黒磯駅に到着した。
ずいぶん遠いところまで来たな。
そんな気持ちしか、そのときにはなかった。
一旦改札を出て、切符を買う。
その切符には「東京山手線内:2940円」
と書いてあった。
もう、東京まで行く準備は、できてしまった。
こんなにもあっさりと・・・。
電車を待っているとき、空を見上げた。
暗い心とは裏腹に、とても清々しい青空が広がっていた。
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嫉妬。
人が一番恥ずべき感情は嫉妬だと思う。
自分の至らないところを他人に追い抜かされ、
理不尽に相手を憎むだけの感情。
私は今、嫉妬をしているかもしれない。
失恋した後の嫉妬の大きさは計り知れない。
だからといって、親しい異性がいる人に対して、私が憎む権利はない。
嫉妬をしている自分が悔しい。
無気力な感情が多いほど、
嫉妬という感情は生まれやすい。
何か、空白があったら、嫉妬で満たす。
そんな毎日が嫌で嫌で仕方がない。
心の休息が必要なようだ。
自分の至らないところを他人に追い抜かされ、
理不尽に相手を憎むだけの感情。
私は今、嫉妬をしているかもしれない。
失恋した後の嫉妬の大きさは計り知れない。
だからといって、親しい異性がいる人に対して、私が憎む権利はない。
嫉妬をしている自分が悔しい。
無気力な感情が多いほど、
嫉妬という感情は生まれやすい。
何か、空白があったら、嫉妬で満たす。
そんな毎日が嫌で嫌で仕方がない。
心の休息が必要なようだ。