終わりと始まり。
目の前に両親が立っていた。
きれいな正装をしていて、何だかいつも見る両親ではないような気がした。
久々と言うべきだろうか。
一日、間を開けただけでも、なんだか色々出来事があったので、
長い年月を経たような感じがした。
「まず、ご両親に言うことは?」
警察の人に、そう言われ、私は口を開く。
実はそのとき、私が何を言ったのか覚えていない。
ただ、反省と、自分の犯した過ちを償う、
そんな意味を込めた謝罪の言葉だった気がする。
それに対して父が言った。
「本当に心からそう言っているのか?」
重い一言だった。
身体が押しつぶされるような感じ、
父の今までで一番重い一言。
「もちろん、心からそう言っている」
確か、そう言った。
「じゃあ、ここで引き取りと言うことで・・・」
警察の人が言った。
「よし、荷物まとめていくぞ。しゅーへー」
警察の人の優しさが、身体にしみた。
取調室の荷物を全て取り、生活安全課を出る。
エレベーターまで見送られる。
その間、私はずっと下を向いていた。
「じゃあ、これから必ず挽回して、見返せよ!」
警察の人が背中を押してくれた。
それに対して言ったことは今もはっきりと覚えている。
「必ず、挽回して見せます」
その人は背中を叩き、後押しをしてくれた。
武蔵野警察署から三鷹駅まで歩く。
両親の歩きも、鈍くなっていた。
ずいぶん老けてしまったな、と思う。
父は病気で手術直前だったのに、東京まで来てくれた。
母も足が痛いのに、長い距離を歩いてきてくれた。
それを思っただけで、涙が出そうだった。
中央線で東京駅へ、東京駅から新幹線で仙台へ。
その間、このブログを読んでくれている友達からメールが来た。
内容は、私を心配してくれていたと分かる文面だった。
その友達には、感謝しても仕切れない。
そして、新幹線の中でも、T君に電話をした。
とにかく、謝った。
それでもT君はちゃんと話をしてくれた。
こんな友達もいたのに、一人家出した私は、
本当に馬鹿だった。
家に帰ると兄がいた。
心配をかけてごめん、と、まずは言った。
それでも兄は「お疲れ。すごいね」と言ってくれた。
私の兄は、偉大だと思う。
そして両親にはことの全てを話した。
家出をした理由から、どうしてたかまで。
怒鳴られると思ったが,静かに諭されるのみだった。
翌日、自転車を取りに両親と友に郡山へ行った。
高速道路でも、2時間近くかかった。
私はそんなに遠くまで行ったのか、と自分んでも驚く。
自転車は延滞料金のシールが貼られていた。
何だか、それが可笑しくて、笑った。
その日の午後は学校へ行き、先生とも話をした。
そこではいろいろなことを話し、それに対しての反省点を教えてもらった。
私は本当に自分勝手で、馬鹿だったことをそこで改めて感じた。
勝手に家を出て、あんなに遠いところまで行ったのは、
本当に中学三年生のすべきことじゃなかった。
だから、私は中学三年生では学べないようなことも学べた。
それは私のこれからの人生でも大きく役立つ物だと思う。
教訓であり、誇りだ。
こうして、私の長い三日間は終わった。
END
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一段落・・・
今日で学校は最後。明日から夏休みです。
厳密に言うと来週の月曜日からですが、
土日も休みなので明日からと言うことになります。
この夏休みはたぶん勉強漬けの毎日です。
遊べる日は本当に少ないと思います。
おそらくブログの更新頻度も減ってしまうのかな・・・・。
できるだけ予約投稿していきたいですが、
パソコンができる時間に限りがあるのでどうなるかは未定です。
取りあえず、しゅーへーは生きているので安心してください。
暑さでダウンしてしまうと思いますが。
厳密に言うと来週の月曜日からですが、
土日も休みなので明日からと言うことになります。
この夏休みはたぶん勉強漬けの毎日です。
遊べる日は本当に少ないと思います。
おそらくブログの更新頻度も減ってしまうのかな・・・・。
できるだけ予約投稿していきたいですが、
パソコンができる時間に限りがあるのでどうなるかは未定です。
取りあえず、しゅーへーは生きているので安心してください。
暑さでダウンしてしまうと思いますが。